良いユーザインタフェース(UI)設計に必要なこと。ノーマンのユーザ行為の7段階モデルを理解するための予備知識をまとめてみる②
さて、ノーマンの「ユーザ行為の7段階モデル」について書いていましたが、前回は、ユーザ行為の7段階モデルはユーザの「心理的世界」と「道具・機械の世界」の接面(インタフェース)にフォーカスしたモデルなんですよ!
という話で終わっていました。
こんにちは。瀬戸際の沼田です。
前回のインタフェースの二重接面性について書いた記事はコチラ↓
良いユーザインタフェース(UI)設計に必要なこと。ノーマンのユーザ行為の7段階モデルを理解するための予備知識をまとめてみる① - 沼田的瀬戸際メモ(仮)
さてというわけでやっと本題です。
ユーザ行為の7段階モデル (seven stage of action)
D.A.Normanのユーザ行為の7段階モデルとは機械やシステムを使うときの人の認知過程をモデル化したもの。ユーザが何か目的(目標)を持って機械等を使用するとき、
- どう使ったら良いのか理解する「実行」する時の問題
- 使用した結果何が起こったのか理解する「評価」する時の問題
の2つの問題に直面する。1.と2.の問題の間には心理的世界と物理的世界の大きな「淵」を越えなければいけないとするモデルで1.に対応する「実行の淵」と2.に対応する「評価の淵」をいかに小さくするかが良いインタフェースデザインにつながる。
というもの。
このモデルでは、ユーザが何かを行う時には目標とするゴールがありそのゴールに向かって何かをしたいという意図がある。意図に基づいて実際の行為を行いその結果を評価するというサイクルを繰り返すことになる。
- 目標の確立:部屋が暗いので明るくしたい。
- 意図形成(行為のプランを立てる):部屋の蛍光灯をつけよう。
- 操作選択・行為系列の詳細化:蛍光灯のスイッチを入れる。(行為の詳細化:腕を伸ばして、スイッチの位置に合わせて、適切な力でスイッチを押す。)
- 実行:(行為の結果、外界に変化が生じるはず)
- 知覚:部屋が明るくなった。
- 理解・解釈:蛍光灯がついたから明るくなったのだ。
- 評価:目標と結果を比較することで、意図した通り蛍光灯がついたから目標が達成されたと評価できる。
1〜7を図に書くとこんな感じ。(淵モデル)
(図はhttp://minarai.boy.jp/emily/3433/より)
このモデルに基づいてユーザインタフェースをデザインするときは、以下の7つを満たすようにすると良いようで...。
- システムの状態を知覚できるデザインになっているか?
- 知覚されたシステムの状態とユーザの解釈の間に良い対応付けがなされているか?
- システムが期待通りの状態であるとユーザが評価できるデザインになっているか?
- 装置の機能がすぐにわかるデザインになっているか?
- どの操作が可能かわかるデザインになっているか?
- ユーザの意図と実際の動作に良い対応付けができるデザインか?
- 意図した行動を実行できるか?
このあたりはノーマンの著書『誰のためのデザイン』に詳しく書かれています。
この記事は以下の沢山のサイトを参考に書かせていただきました。
以上参考
http://lecture.ecc.u-tokyo.ac.jp/~ueda/jousho05/HCI.pdf
Norman's Gulfs of Execution and Evaluation
https://www.univ-web.org/nabe/lec/HSintroIIB/#NormanModel7_step
やれやれ。
今日より明日は改善するよう頑張っていきます(><)